土地家屋調査士あるある言いたい3

今回は、土地家屋調査士の仕事をしてるとこんな事あるよね。
土地家屋調査士あるあるをお話します。
実務上のあるある話なので、なかなか本では学べない話になると思います。

ぜひ最後までご覧ください。

どーも(^^)
開業21年、土地家屋調査士の杉山です。
このチャンネルでは、土地家屋調査士としての経験、知識、考え方をお話しています。
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1つ目は、測量機械に子供が近寄ってくる
2つ目は、境界を探しているときに杭を壊してしまう
3つ目は、境界杭を切断するときはコッソリやる
4つ目は、忘れ物をすると出てこない
5つ目は、建物のロフト(屋根裏)の天井が高くなってる

1つ目は、測量機械に子供が近寄ってくる
測量機械を設置して作業していると珍しいので子供が近寄ってきます。
特に、通学路の下校時間なんて要注意です。
子供がワラワラ歩いてきて機械の周りに集まってきます。
「おじちゃん何やってんの?」なんて後は質問攻めにされます。
「あ~機械に触らないで」っていうやり取りがあります。

私、子供が嫌いなんでうっとうしいなと思いながらやり取りをします。

下校時間は、なるべく道路上に機械を設置しない。
できるだけ機械を無人にしない。
カラーコーンで囲うなど対策が必要です。

人から聞いた話ですけど、子供が走ってきて機械にタッチみたいなことをゲームみたいな感じでやっていたとか、
測量機械の三脚の間を子供がくぐろうとしたとか言う話を聞いたことがあります。

今の測量機械は、ミラーのターゲットを自動で追いかける追尾機能があって、
しかも測量機械に人がいなくてもリモコンで操作出来ます。
なので境界杭を2,3本入れるくらいであれば一人で現場へ行って、作業することもあるんです。

そうすると機械が無人になって、ウイーン、ウイーンとリモコンで動かすので、それを見てまた人が寄ってきます。

私の使っている測量機械が300万円するもので、精密機械なので万が一、倒れたらおしまいなんです。
仮に修理をしても、精密機械って完全には治らないらしいです。

一度だけ、自転車に突っ込まれて倒されたことはあります。
測量機械の扱いは注意が必要です。

 

2つ目は、境界を探しているときに杭を壊してしまう
地中に埋まっている境界杭を探すときに、アスファルトの下に境界標がある。
あるいは地中にコンクリートガラが埋まっている場合、身長より少し高いくらいある鉄のバールを使います。
鉄のバールで、ガンガン突いてアスファルトを壊す。
あるいはコンクリートガラといって地中の中からコンクリートの固まりが埋まっています。
それを取り除きながら、穴を掘って探索をするわけです。

そのときに境界杭を誤って壊しちゃうことがあります。
境界の真上は少し避けて、周囲からガンガン突く、境界の真上を突くときには優しめにするんですけど、それでも境界杭が欠けちゃうこともあります。
あと経験が浅いと境界杭をコンクリートガラと勘違いして、ガンガン突いちゃうことがあるんです。
特に昔、地盤面が低くて土を盛土しているところでは、地中の深い位置から杭が出てくることがあります。
なので新人さんなんかに、「ここ掘って探索をしておいて」なんて指示して、
目を離しちゃうと杭が壊れてるなんてこともあり得ます。

 

3つ目は、境界杭を切断するときはコッソリやる

地中に、排水管やU字溝の基礎、大きなガラなどの障害物があるとコンクリート杭はそのままは設置出来ません。
その場合には、ちょうどいい長さに境界杭を切断して設置します。
境界標を切断して設置するというのは、普通のことなんですけど、なんか手を抜いてると思われるんじゃないかとちょっと後ろめたいという感覚があります。

特に、地主さんや関係者の人で境界を設置している間、ずっと見ている人がいます。
その時には、本当にやりづらいですね。
そういうときには、「障害物があるので杭を切断して設置します」と堂々と言います。
杭を切断して設置するんですけど、一度だけ「杭を切らないでください」と言われて、
2時間くらいかけて地中の障害物を撤去したことがあります。

昔、働いていた測量会社で言われたのが、「境界杭を1本設置するのに30分以上かかるようであれば、別の方法を考えろ」ということでした。
「別の方法を考えろ」というのは、杭を切断して設置するか、周りをモルタルで固めて脚付きの金属プレートあるいは金属鋲を設置するということです。
私の場合は、感覚的に45分以上かかるようであれば、別の方法(杭の切断)に切り替えます。

杭を切断することは、悪いことではないんですけど、人によっては手を抜いたと思われてしまいます。
ちょっと人が見てるとやりづらいなというところがあります。

 

4つ目は、忘れ物をすると出てこない
工事現場で忘れ物をするとまず出て来ない。
現場っていろんな業者が入り乱れるんで、例えばハンマーとかスコップとかを忘れると
外構屋さんとか水道屋さんとか、自分たちの道具と紛れて普通に持って帰っちゃいます。
別に悪意というわけではなくて、「あれこのハンマーうちのだっけ」みたいな感じでもって行っちゃいます。

開業当初のときに、ほかの測量会社の手伝いの仕事をよくやってたんです。
測量会社からデータをもらって、ポイントを出す仕事だったんですけど、
杭を2,3本入れて、帰る途中で「あっやべえ、スチールテープ忘れた」と思ってすぐに現場に戻りました。

ものの30分くらいで、戻ったんですけどもう無かったです。
あれは悔しかったね。
ほぼ、タダ働きになりました。
ある程度、値段の高いものはテプラで名前をつけといたほうがいいかも知れません。

帰るときに必ず点検して忘れ物をしないようにということです。

5つ目は、建物のロフト(屋根裏)の天井が高くなってる
どういうことかと言うと建物の登記をするのに、床から天井までの高さが一番高いところで見て1.5メートル未満であれば、階数と床面積には入れないということになってるんです。
なので設計段階では、1.4メートルくらいで建築の確認を受けて、設計図のとおりに建物を完成させます。
建築基準法の建物の完了検査を受けます。
でも天井の高さが1.4メートルでは立ち上がって歩くことも出来ないし、不便なわけです。
そこで建物の完了検査が終わった時点で、天井を取り除いてしまうことがあります。

建物表題登記をする段階になって、現地を調査するとロフト(小屋裏)の高さが1.5メートル以上あるということになります。
それで建築業者などの関係者に「今のままですと2階のロフト(小屋裏)を階数と床面積に入れないといけないので、3階建になります。」という話をすることになります。
当然、建物表題登記を申請すれば、法務局が現地の調査をしますので、3階建で登記してくださいと法務局からも言われます。
なので、天井を再度、作って設計図と同じ状態にして頂きます。
仮に、天井の高さが1.5メートル以上だからということで、階数を3階建で床面積に入れて登記するとどうかといと、
建築の確認済を受けたのと違いますから違法建築物ということになります。
床面積が増えるので、決められた容積率に違反する可能性も出てきます。

そうなると銀行は違法建築物については融資をしませんから、融資を受けられないということが起こります。

なので設計図と現地の状況が違うときには、一旦は設計図と同じように是正していただく必要があります。

 

今回も、ご覧いただきありがとうございます(^-^)/
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