【コロナ時代の境界立会】緊急事態宣言の中で境界確認どうする?

今までは、境界立会というと役所の職員と土地家屋調査士、隣地の所有者さんに集まって頂いて、境界の確認をしていました。

さすがに、緊急事態宣言が出されている現在では、同じように境界立会をするわけにはいきません。
そんなことしたら、間違いなく怒られます。

では今回は、この緊急事態宣言がされている中で、どのように測量、境界立会を進めるのかという話をします。

 

【緊急事態宣言前】

まずは、今までの境界測量のススメ方について話します。

測量の依頼を受けたら、測量の挨拶文を作り、近隣の挨拶に回ります。
いらっしゃる家には、粗品のタオルと挨拶文を渡し、測量の説明をします。
このときに、平日に家にいる人か、家族構成、その人の性格(タイプ)などを把握するようにしています。

それから、現地の測量に入ります。

隣地の敷地に入らなければいけないときは、またご挨拶をして入らせていただいます。

測量の計算をして、現地に立会確認をする境界のポイントを明示します。
これは、仮のポイントを木杭や金属鋲、ペンキなどをつけて分かるようにようにします。

そして、隣地の家に訪問して立会の案内文と粗品を持って訪問する。
「○月○日○時に、境界の立会をお願いします。」という感じです。
立会が10件あったら、2件くらいづつ、15分くらい時間をヅラします。
できるだけ、隣地の人の待ち時間が少なくなるようにしています。

これが今までの境界測量の流れになります。

この測量の進め方を今同じ用に「緊急事態宣言」が出されている中でやると、
おそらくうまくいかないと思います。

当然ですが、できるだけ隣地の人との接触をすくなくする必要があります。

【緊急事態宣言後】

それでは、今どのように測量を進めているか話します。

測量の依頼を受けたら、測量の挨拶文を作ります。
挨拶文と粗品のタオルをポストに入れます。
チャイムは鳴らしません。

それから、現地の測量に入ります。

隣地の敷地に入らなければいけないときは、インターフォンごしに敷地に入る許可をもらいます。

測量の計算をして、現地に立会確認をする境界のポイントを明示します。
これは、仮のポイントを木杭や金属鋲、ペンキなどをつけて分かるようにようにします。

仮ポイントの写真撮影と資料作りです。
資料を見れば、境界確認をするポイントとその根拠が分かるように作り込みます。
説明文にも、ライティング能力が必要です。
長文だと読まれない可能性が高いので、できるだけ短い文章でわかりやすく説明をします。

あと有効だと思われるのは、動画です。
隣地の所有者が遠隔地に住んでいる場合に使ったことはあります。
境界線の説明を動画で撮影をして、CDなどの媒体に記録して渡す方法です。

この場合に、記録媒体を何にするかというのも、問題です。
SDカード、USBメモリ、CDだとパソコンを持っているというのが前提になります。

多くの人が見ることが可能というとYou Tubeの限定公開もいいのかと思っています。
URLを入れないと動画を見れません。
URL入力の手間がかかる。
限定公開ですが、勝手にインターネットに載せたとキレられそうな感じもします。
というデメリットもありますが、

当面の間は、CDとYou Tubeの限定公開という動画説明を試験的に行っていきます。

隣地の人に、
書面とポイントの写真、動画をご覧になっていただいた後に、
個別に訪問して説明をさせていただきます。

フェイスシールドというのを今アマゾンで注文しています。
顔に透明のカバーを付けるものなんですけど、これをつけることで相手への安心感を与えられると思います。

訪問させていただいて、再度説明という流れになります。
多くの人は、「資料で分かったからもう説明はいらない」という話になると思われます。

そして署名と捺印をいただくという流れです。

以上が緊急事態宣言後の境界確認の流れとなります。

今の時代を「コロナ時代」という人もいます。
夏に気温が上がって、一旦は終息しても冬にまた感染がやってくる。
そのうちに、ウィルスもどんどん進化していきます。
完全に封じ込めるまでに10年くらいは、かかるという人もいます。

私達は、自分でできることをやっていきましょう。
手洗い、マスク、人との接触を最小限にする。

「コロナ時代」に合わせた仕事の改善をするということだと思います。