【土地家屋調査士】開業当初の振り返り

3部構成で、開業からの20年を振り返っていきます。
今回は、開業当初のお話をします。

2001年、今から20年前に開業をしました。
私は会社勤めというのがまったく向いていなかったんです。
勤めていたときには、本当に毎日バカにされて、
「お前なんか独立開業しても無理だよ」と面と向かって言われる始末です。
そして業界の諸先輩方からも、
「この業界は、開業をして3年は食えない」とか、
「俺なんか初年度は、2件しか仕事が来なかった」とか、
「最初は、ホテルのアルバイトをして食いつないだ」とか、
諸先輩の話しを聞かされて、独立開業ってうのは厳しいんだなと思っていました。
というか洗脳されていたという感じです。

ところが独立開業したら、まったくコネのない状態で初年度からそれなりに仕事はいただきました。
初年度の売上が700万円、2年目が1300万円、3年目2700万円、4年目が4500万円という感じで、
開業当初は右肩あがりで推移しました。

今回は、開業当初を振り返りながら、そのときの思いであったり、状況、今から思うとこうしておけば良かったという反省点をお話をします。
土地家屋調査士に限らず、これから個人事業主として起業を考えている人、起業に不安がある人には役立つ情報です。
ぜひ最後までご覧ください。

どーも(^^)
開業20年、土地家屋調査士の杉山です。
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それでは、3つのポイントにまとめてお話をします。
1つ目は、独立開業がこんなに楽なことだとは思わなかった
2つ目は、時間が空いたらひたすら飛び込み営業の日々
3つ目は、会社員とは個人事業主では競技が違う

 

1つ目は、独立開業がこんなに楽なことだとは思わなかった
会社員のときは、本当はお客さんが喜ぶのはAという答えなんだけど、
会社の答えはBだし、Aと言ったらこの上司には絶対文句言われるよな。
と思いながらBという答えを出す。
なかにはBだという答えを出すといやいやCだと言う上司がいて、何なんだという感じです。
大した考えもなくて、ただ上司はマウントを取りたいだったりするんですよ。
これがものすごい疲れるし、ストレスだったんです。

ところが個人事業主というのは、何も考えずにお客さんが喜ぶAという答えをひたすら出し続ければいいということになります。
そのお客さんが喜ぶ答えを出し続けることで、お客さんには喜んでもらえる。
仕事はどんどん増えていく。
これが楽で、楽で、楽で、上司がいない個人事業主というのは、こんなに楽なのかと思いました。

20年前というのは、パソコンやデジカメが普及しはじめたくらいでした。
当時の測量図面というは、三斜法とって土地の中に三角形をたくさん作って、図面の中に三角形の底辺と高さを記載する。
三角形の底辺✕高さ÷2で面積を求めるの主流でした。
これが、図面が複雑になってしまい一般の人が見ると、何が書いてあるのかさっぱりわからない。
これを境界線と境界の辺長だけは、青色で線の太さも変えて印字する。
図面に境界の写真を入れる。

一般の人が見ても、見やすいわかりやすい図面を心がけました。
今では、普通にどこの事務所でもやっていることだけど、当時は珍しくて、
「図面が見やすい。わかりやすい。」と好評でした。

他にも、当時、業界では珍しかったホームページを作りました。
インターネットを使って、どんどん情報を発信していった。

今では、ごく普通にやっていることですが、当時は珍しかったので、かなり業界では変人という扱いを受けていました。

2つ目は、時間が空いたらひたすら飛び込み営業の日々
ありがたいことに開業当初から、それなりに仕事はいただきました。
本当に毎日仕事が楽しくて、通常の業務を行いつつ、
少しでも時間が空いたら飛び込み営業をしていました。

この飛び込み営業が少しづつなんですけど、結果として積み上がっていくんです。

お客様との打ち合わせで約束の時間までに、30分時間が空いてしまったら、その周辺の業者さん2,3件回ると言った感じです。
もちろん邪険に扱われることもありますけど、ほとんどの人は暖かく迎えてもらいました。

基本的には相手の時間をあまり取らせずに、ご挨拶だけさせていただくというところです。
ただし土地家屋調査士が飛び込み営業をするのが珍しいらしくて、
中にはコーヒーを入れていただいてお話をすることもありました。

開業当初は名刺に赤の太字で「年中無休」と入れていたんです。
これがめちゃくちゃウケました。
不動産業者さんって、基本土曜日、日曜日も仕事じゃないですか。
特にお客様との打ち合わせであったり、重要事項の説明、売買の契約は、おおよそ土曜日、日曜日、祝日に行うんです。
そこで不動産業者さんとお客様の話しの中で、疑問点が出てきます。
売却にあたって測量が必要なのか、測量に必要な期間はどのくらいかかるのか、測量の費用はいくら位かかるのか?
そうするとすぐに疑問を土地家屋調査士に電話して、解消したいわけです。
土日でも、対応してくれる土地家屋調査士が重要なわけです。

「年中無休」とは言っても、実際には映画を見たり、テニスをしたり、旅行をすることもあります。
でも、どこにいても電話での対応だけは必ずしていました。

飛び込み営業では、川口市内の不動産業者さんはほぼ全部回らせていただいてます。
もちろん川口市の周辺もかなりの数を回っています。

そうした中で、失敗談もあります。
不動産業者さんを見かけたら反射的に飛び込み営業という体になってるんです。
「〇〇ホーム」という看板を見て、不動産業者さんだと思ってご挨拶させていただきました。
なんか様子がおかしいんですよね。
不動産業者さんの雰囲気じゃないんです。
対応した社員さんもなんかニタニタしてるし、おかしいなと思って、話しを聞いてみると、
どうやら介護の関係の会社だったみたいです。
こっ恥ずかしい思いをしながら、そそくさと帰っていったということもありました。

この飛び込み営業を積み重ねていくことが、じわじわ、じわじわ効いていきました。
開業初期の仕事の大半は、飛び込み営業からのものでした。

 

 

3つ目は、会社員とは独立開業では競技が違う
私の場合は独立開業をしたことで、
ダメダメだった会社員の時代から一変しました。

とにかく開業当初はストレスがなくなって、仕事が楽しい、
所得はあっという間に2倍、3倍、4倍と上がっていったんです。
でも、みんなが独立してバラ色というわけではなくて、
会社員としてはうまく行っていたけれど、独立したらうまく行かない。
開業して2,3年は食えない、人によっては廃業する人もいます。

会社員としてうまくいくことと個人事業主でうまくいくことは、実はあまり関係がない。
何なんだろうと思ったときに、会社員と個人事業では競技が違うからだと思ったんです。
会社員が野球選手だとすれば、個人事業主は水泳の選手でしょうか。
会社員(野球選手)としても個人事業主(水泳選手)としても、両方で活躍できる人も、もちろんたくさんいます。
私みたいに、会社員としてはまるでダメだったけど、個人事業主としてそれなりの結果を出せる人もいます。
またその逆もあるんですよ。

会社員としては、それなりのポジションを取っていたけど、
個人事業主としてはズタボロになる人、廃業に追い込まれる人もいます。
実際に開業してまるでダメな人は、何人も知ってます。
例えば、仕事で問題が生じたときに、人のせいに逃げちゃうとか、
人の手柄を横取りする人とか、
会社の中では、それなりのポジションをとっても、自営業であれば相手にされないです。
そういう人って、言葉の端々や立ち居振る舞いに出るんで、
「こいつ、どうせ都合が悪くなったら逃げるんだろうな」と思われた時点で仕事は来ないですよ。

野球であれば、突き抜けた実力がある人は別ですけど、中の上くらいの実力であれば、
監督から嫌われた時点で試合に出れないですよね。
一方、水泳であれば自分でエントリーして、大会に出ることもできるのではないでしょうか。

結局、会社員と個人事業主の違いは、社内政治力だと思います。
会社員の場合は実際の仕事よりも、社内での政治力のウェイトが70%くらいを締めるのではないでしょうか。
一方、個人事業主の場合は、政治力も多少は必要ですけど、20%くらいのウェイトだと思います。

なので私のように会社員としては、活躍は出来なかったけど、個人事業主として結果を出せることもあります。
また逆に、会社員としてそれなりのポジションを取っていても、独立したらまったくダメという人もいます。

会社員としてダメというのと個人事業主としてダメというのは、少し違うということです。
個人事業主の場合は、あまり余計な駆け引きはしないで、まっすぐ全力投球すれば大丈夫です。

 

暗黒の会社員の時代から、独立開業で天国に、
年収1800万円で、その当時は独身ですよ。
もうやりたい放題、有頂天になりました。

このまま絶好調のまま行くと思っていたんだけど、
それから奈落の底に落ちるんですよ。
次から次へと押し寄せてくる逆風。

社員さんとの関係はズタボロ、アルコールでの失敗の連続、リーマンショックで売上が3分の1になった、地元の超大物を敵に回してえらい目にあった
続きは、また動画をご覧ください。

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