建築確認済証(建築確認通知書)をなくしちゃった。それでも登記できる?

建物新築や増築をしたときの建物表題登記や変更登記の申請に建築確認済証を添付します。
今回は、この建築確認済証についての話をします。

建築確認済証を紛失して法務局に提出ができない場合に、どのように対応するのか。
登記の他にも、不動産を売却するときに必要な場合や、2項道路や私道など不動産の調査する際にも役立つ情報です。
ぜひ最後までご覧ください。

 

それでは、
建築確認済証について3つのポイントでお話します。
1つ目は、建築確認済証を使用する場面は?
2つ目は、建築確認済証をなくしてしまったときの対処法
3つ目は、建築確認済証とは、どんな書類か

それでは、
1つ目は、建築確認済証を使用する場面は?
建物を新築、増築の登記を申請するときのは、建築確認済証の原本を提出します。
注意したいのは、建物の完了検査のときに、確認済証の原本が必要と言われることがあります。
そうすると確認済証(原本)が必要なタイミングとして、建物登記と完了検査の時期がバッティングすることがあります。
なので事前に、完了検査の日程と検査時に原本が必要なのかを確認しておきます。
完了検査については、確認済証の原本は不要なことが多いんですけど、
まれに原本の提示が必要なことがあります。

また、火災地震の保険に入る場合、増築やリフォーム工事、銀行で融資を受ける場合も建築確認済証や設計図が必要になります。
建物の登記が終わった後でも、必要になるので大切に保管する必要があります。

2つ目は、建築確認済証をなくしてしまったときの対処法
たまに建築確認済証をなくされる人がいます。
建築確認済証は、再交付はされません。
紛失してしまった場合には、確認済証(原本)に代わる書類を用意します。

まず、建築概要書です。
市区町村の建築指導課等で取得することが出来ます。
確認済証の1面~5面までの内容と建物の配置図が印刷されます。
建築概要書は、道路後退が必要な2項道路の道路中心線、位置指定道路の道路境界の参考資料として、調査することもあります。

つぎに、建築台帳記載事項証明書
市区町村の建築指導課等で取得することが出来ます。
建築確認済証のうちの適用を記載した書類に、市区町村の公印が押されます。
配置図や設計図は印刷されません。

記載事項としては、
建築主の住所・氏名
建築場所・用途
工事種別
構造規模(地上階数・地下階数・建築面積・敷地面積等)
建築確認済証の交付日と番号
検査済証の交付日と番号

建築概要書と建築台帳記載事項証明書については、ほとんどの市区町村ではコンピュータ化されたデータからすぐに交付してもらえます。
まれにアナログな自治体があって、まれに書庫から書類を探してそれをコピーして交付する市区町村があります。
アナログな自治体では、交付まで2,3日かかることもあります。
はじめて調査する自治体だと事前に電話してどの建物の建築概要書が必要か伝えておくと良いと思います。

そして、工務店さんに設計図は残っているか
建築概要書と建築台帳記載事項証明書は、建築の大まかな概要が把握できるだけです。
可能であれば、実際に建築設計をした工務店さんに設計図をもらうようにします。
建物立面図、配置図、平面図など詳細な図面をもらうようにします。

3つ目は、建築確認済証とはどんな書類
建築物や工作物を建築しようとする建築主は、建築の開始(着工)前に、
その建築計画が建築基準法に適合しているか確認を受けなければなりません。
そのための手続が建築確認申請です。
あらかじめ法規の基準に適合しているかを確認して、違反建築物の建築を防止するのが目的です。

建築確認申請のポイントです。
まず、検査とセットであるということです。
あらかじめ建築を行う前に、建築確認を受けます。
工事の決められた工程で、中間検査を受けて
工事完了後に受ける完了検査があります。
建築確認の申請のとおりに工事が行われているかどうか検査を受ける必要があります。

つぎに、建築確認を受けなくて良い建築
工事のときや災害時に建てる仮設建物
増築、改築、移転の床面積が10㎡以下の場合
用途変更も一定の要件で建築確認は不要です。

そして、登記するにあたり土地家屋調査士が建築確認済証から読み取る内容いついてお話します。

・工事完了予定年月日
実際の新築年月日とズレがないか
大幅にズレている場合には、原因は何か?

・工事施工者
工事完了引渡証明書の手配
新築年月日等に疑問がある場合は、工事人に質問することもあります。

・建築主の住所・氏名
表題登記をする名義と住所氏名が違う場合は、エビデンスが必要です。
建築主が建売業者の場合は、登記名義人への売渡証明書が必要です。
建築主の住所が変わっている場合は、住民票など変更の証明書を添付します。
建築主が1人であるのに対して、登記は2人の名義にする場合は、持分割合の証明書を添付します。
建築主がAなのに対して、登記名義はBで申請する場合は、建築主Aの承諾書また売渡、譲渡の証明書を添付します。

・屋根の種類
ルーフィングぶき、合金メッキ鋼板ぶき、スレートぶきなど屋根の種類があるんですけど
正直なところ見てもよくわからない。
新しい材料もどんどん出てきます。
また、下から見るので実際に見えないこともあります。
その場合には、確認済証の記載、設計図、必要に応じて工事人、設計者に聞き取りをして屋根の種類を認定します。

・階数
階数については、登記するにあたって「地下1階付2階建」なのか「3階建」なのか判断が微妙なこともあります。
階数を確認済証と変更すると関係法令に影響する可能性もあります。
容積率の計算が違ってきたり、構造計算が必要になったりすることも考えられます。
階数の判断は、慎重にされるのが良いと思います。

・床面積
確認済証と登記する床面積が違うということはよくあります。
その場合には、違う根拠を明確にしておくことです。
出窓、ベランダ、車庫部分など床面積に参入するか参入しないのか、
これが確認済証と登記で相違することがよくあります。
なぜ床面積が違うのか、登記申請で不動産調査報告書に記載して提出する必要があります。
また、後で金融機関など関係者から質問されるので、必ず床面積が違う理由を明確にしておきます。

・主要用途
店舗なのか事務所なのか、表題登記をする段階では建物は利用されていないことが多いので、
確認済証に記載されている主要用途を参考に種類を定めるということになります。

・主要構造
木造、軽量鉄骨造、鉄骨造などの構造です。
実際に現地調査をするときには、主要構造部は壁などで覆われていて目視で確認することが出来ないことが多いです。
確認済証の記載と設計図から判断していくことになります。

・割合について
主要用途と主要構造について2種類以上ある場合は、その用途また構造の床面積の割合が必要です。
なぜなら建物表題登記の後にする保存登記で登録免許税の計算をするためです。
種類でいうと、居宅、事務所、店舗とそれぞれ登録免許税が違います。
「居宅・事務所」のように2種類以上あるときには、居宅部分〇〇㎡60%、事務所部分〇〇㎡40%のように床面積の割合を計算しておきます。
同じように、構造で、木造、軽量鉄骨造、鉄骨造とそれぞれ登録免許税が違います。
「木・鉄骨造」のような場合にも、木造部分〇〇㎡60%、鉄骨造部分〇〇㎡40%のように床面積の割合を計算しておきます。
設計図などから、割合を計算して書面にしておきます。
そして次に、保存登記を申請する司法書士さんに割合を計算した書面を渡して、
そのあとの保存登記がスムーズに進むようにします。

建築確認済証について3つのポイントでお話しました。
1つ目は、建築確認済証を使用する場面は?
2つ目は、建築確認済証をなくしてしまったときの対処法
3つ目は、建築確認済証とは、どんな書類

以上、参考にしていただければ幸いです。