大不況!リーマンショックでくびの皮一枚から生き残って復活した物語

リーマンショック級またそれ以上ではないかという不況が来ました。
今回は、今から11年前のリーマンショックで、私がどん底に落ちてから首の皮一枚で復活した話です。

今の状況に似ていて、参考になると思いますので、最後までお付き合いください。

 

当時は、私の事務所には所員が3人いて、私と4人で年間4500万円くらいの仕事をしていました。
土地家屋調査士の事務所としては、かなり優秀な成績だったと思います。

そのうち売上のうち3分の1くらいは、中堅の不動産業者さん宅地の分譲事業の仕事でした。
その不動産業者さんはテレビコマーシャルもしているような業者さんで、その分譲事業の埼玉県全域と東京の一部の地域の業務を私の事務所で行っていました。

その状態でのリーマンショックでした。

あっという間に、仕事が減っていって、その中堅の不動産業者さんは宅地分譲事業から撤退ということになりました。
その分譲事業のチームに10人くらい人がいたんですけど、ほぼ毎週、誰か一人が退職するという状況になりました。

ほぼ毎週、私のところに電話がかかってきて「今回、退職することになりました・・・」って感じなんです。
一人減り、二人減りという感じで、あっという間に分譲事業部は一人になりました。

その一人も残務整理をしているだけという状況です。

各住宅展示場に、モデルハウスも沢山あったんですけど、ほぼすべて撤退です。

そして、売上の3分の1あった、その不動産業者さんの売上はゼロというこになりました。

当然、その不動産業者さんだけではなくて、他の売上も下がってますので、最終的には4500万円あった売り上げが1700万円にまで落ち込みました。

同業の土地家屋調査士はダンピング競争になりました。

私は、ダンピング競争には参加しませんでしたが、それでも他との価格差も大きくなり、お客様に指摘されると多少は値下げをせざるを得ませんでした。

そして、売上額がへり、単価も減るという往復ビンタ状態でした。

社員さんが1人退職しましたが、2名が残っており、与える仕事がない状態でした。
雇用調整という手段を使うことにしました。
社員さんの休みを増やして、国から助成金をもらい、休んだ分は給与をカットして、休んだ国からの助成金を休業手当として、支給するという方法です。

世の中的には解雇をするのは、悪である。
経営は厳しくても、社員を雇い続けろという風潮でした。

今、思うとこの雇用調整という判断は完全に失敗だったと思ってます。

雇用調整を使っても、助成金には上限が有り削減できる経費は僅かでした。
お金はどんどん減っていって私は毎日イライラしている状態です。
そして社員さんは、やる仕事がなくて、覇気がなくなっていく状態でした。

この時期は、事務所が死んだ時間でした。
今でも、解雇という厳しい決断をするべきであったと思います。

このような状態になると、今までにない変なことをやるようになります。
調査費用を節約して、調査不足からミスを犯してしまう。
前なら断っていたような依頼を受けて、後で支払いのトラブルになったりする。

焦る気持ちから、前ならなかったミスやトラブルを連発してしまう。

私は、日々の営業周りと、交流会やセミナーに積極的に参加しました。

ほとんど結果は出ませんでした。
でも、いつか必ず結果に結び付くと信じて、ひたすら人と会い続けました。

4年後くらいから、徐々に売り上げが回復して来ました。

そして、信じていた通りに、苦しかった時期に営業活動をした人から徐々に仕事がいただけるようになりました。
もちろん今でも、その営業活動をしたお客様とお取引は続けております。

そして現在に至るという状況です。

ここからリーマンショックで学んだこと、気付きと、思索を3つにまとめます。

1つ目、出来た時間を有効に使う
すぐには結果が出なくても、必ず成果が出ると信じて続ける
リーマンショックの時には、飛び込み営業、交流会やセミナーに参加してひたすら人に会うということを続けてきました。
まったく結果が出ませんでした。その時は本当に情けなかったです。
でも景気の回復と同時に結果が出るようになりました。
「前に交流会で名刺交換をした〇〇です。仕事をお願いしたい・・・」なんて電話がかかってくるようになりました。
本当にありがたかったです。

リーマンショックのときは、まだ対面の営業が大事だったと思います。
ただこれからの時代は、対面ではなくインターネット戦略が重要になると思います。
You Tube、LINE@、ランディングページを使った集客をするのが効果的と思います。

2つ目、時には勇気を持ってリストラという厳しい決断をする
リーマンショックのとき、自分自身リストラは悪だという意識が強かったのと、正直、リストラする勇気が有りませんでした。
その結果、仕事のない中、社員さんに給料を払い続けて泥沼化していったという事実があります。

今の時代は、社員さんは一生同じ会社で働き続ける時代ではなく、ステップアップのために会社を利用する時代だと思います。
社員さんを雇う経営者側も、一生社員の面倒を見るということではなく、時にはリストラという厳しい選択をしても良いと思います。

3つ目、すべてのことは自分の成長であり生成発展のために起きている

リーマンショック前には、完全に売上は戻りませんでしたが、
しかし変化は起こりました。

お客様の新陳代謝が起こりました。
リーマンショックのときに、ダンピング競争の中で報酬額を下げなかったことで、
金額を重視するお客様が離れていきました。

しかし金額ではなく、品質を重視するお客様に残っていただいて、
売上は下がったけど運営的には大分楽になりました。

以上、まとめました。
大不況の中では、

1つ目、出来た時間を有効に使う

2つ目、時には勇気を持ってリストラという厳しい決断をする

3つ目、すべてのことは自分の成長であり生成発展のために起きている