後編【土地家屋調査士の実務】よくある話し!あるあるぶっちゃけます!

今回は、土地家屋調査士の実務としてよくある話し、あるある話をします。
本やセミナーでは、なかなか得られない情報だと思います。
特に、最後のほうの話は、他では聞けない話になります。

ぜひ最後までご覧ください。

それでは後編【土地家屋調査士の実務】よくある話し!あるあるぶっちゃけます!

それでは5つのあるある話をします。

1つ目は、隣の人に境界確認をしてもらい、署名捺印をしてもらおうと思ったら、家を借りている人だった

登記上の住所が、測量している隣地の住所になっていたので、その住所の住人に声をかけて境界確認をします。
ごく普通に境界線の確認をして、その方も普通に「いいですよ」ということで、「〇〇様でよろしいですよね」というと「私は借りている者です。」ということはあります。

それで、管理している不動産業者または貸主である地主さんの連絡先を聴いて、地主さんと境界立会をするということとはあります。
地主さんが新しい家を購入したり、あるいは長期の出張している期間を他の人に貸しているということはあります。

これが住んでいるのが借り主であるということに気がつくのが遅れてしまうと、境界確認が遅くなってしまいます。

そうしたことに早く気がつけるように近隣の人とのコミュニケーションをとるのは大切だと思います。

2つ目は、地中に深く埋まっている杭と同じ位置に、地上面に境界標を設置すると隣の人から位置が違うと言われる

境界杭が深い位置に埋まっている場合に、深い位置の境界標を見てもらって隣の人と境界確認をします。
隣の人にご了承をいただければ、境界標を同じ位置で、見える高さで設置するということになります。

その場合には、深い位置に入っている古い杭はそのまま残して、新しい境界杭を入れる必要に応じて、切断して入れるということになります。

それで何度か言われたのが、高い位置に入れた杭が、前の杭と位置が違うということを言われることがあります。

おそらく隣地の人からすると、違う位置に見えるんでしょうね。

例えば塀が傾いている場合に、地中の深いところでは、塀の中心と一致していても、
地盤面まで境界標を上げると塀の中心からズレることはあるんです。

塀が傾斜している場合にはそういうことが起こります。

そうすると隣地の人からすると、位置が違うように感じてしまうということになります。

このような場合には、新しい境界を入れる前に、下げ振りを使って「地盤の高さではこの位置になります」
という説明をしておく必要があると思います。

境界を上に上げて設置するときには、隣地の人に納得してもらうのに注意が必要だと思います。
低い位置の杭と下げ振りで位置をしるした写真を撮っておくといいと思います。

3つ目は、測量現場で他の業者とのせめぎ合い

建築の現場だと、いろんな業者さんが入り乱れる中で測量作業をすることがあります。
水道屋さん、基礎屋さん、外構屋さんなどと一緒に作業することになります。

そんな中で、他の業者さんにお願いすることが多いんですよね。
測量の器械から見通すために、ちょっと体よけてとか、車どかしてほしいとか、重機を動かしてほしいとかお願いします。
あと外構屋さんとかセメントを沢山使いますから、
「境界標入れるのにちょっとセメントもらっていい」
「あーいいよ」みたいなやり取りをして、
ほとんどの場合は、友好なやり取りをします。

たまに職人さんの中には、残念ながら
高圧的な態度で、ペースを握ろうとしたり、
怒鳴って相手に言うことを聞かせようとする人がいます。

過去に何度か、しょんべんちびるくらい職人さんに怒鳴られたことはあります。
その怒ってる内容も、なんでその内容でそんなに怒るのか理解できないようなことなんです。

こちらとしては、残念な人と争ってもしょうがない。

まあ大体、そういう業者さんはつぎの現場では、ハズされることが多いんで、
もう会うことはないということになります。

まれに残念な思いをすることもあります。

4つ目は、駐車違反で近隣トラブル

測量する現場では、測量する敷地内に駐車をするか、
もしくは近隣のコインパーキングを利用するということになります。

路上駐車をすると邪魔だとかクレームになりますし、非常に近隣への印象が悪くなって、
後日の境界確認の影響が出るということになります。

そういうことで、短い時間であってもできるだけ路上駐車をしないように心がけています。

たまに敷地内に車を停められないし、近隣にコインパーキングもないということがあります。
私のいる埼玉県川口市ですと、駅から離れた郊外だと、ほとんどコインパーキングがありません。

やむを得ず、路上駐車をすることもあるんですけど、近隣の人とトラブルになるんですよね。

できるだけ現場では、小さい車を利用するとか、
フロントガラスの目立つところに測量中の札をつけて連絡先の電話番号を明記しておくくらいの対応となります。

できるだけ路上駐車をしないというのが良いと思います。

5つ目は、境界確定後にブロック等を解体したら古い杭が出てくる

測量している段階では、建物があって塀があって直接、境界標が確認できない。

そんなときには、既存の図面や塀などの現況を参考にして、境界点を計算します。
そしてその境界点を隣地の所有者さんに確認をしてもらって、
その位置に境界標を設置します。

ところが建物や塀を解体したところで、境界標が出てくるということがあります。

もちろん、こちらで計算したポイントとほぼ一致したところから境界が出てきますが、
判断が悩ましいところです。

また、国土調査法による地籍調査が全国で勧められていますが、その地籍調査で確認した境界と多少ズレた位置から境界標が出てくるということがあります。

再度、隣地と境界確認をして、地積更正登記をしたこともあります。

以上、あるある話として5つ紹介させていただきました。

1つ目は、隣の人に境界確認をしてもらい、署名捺印をしてもらおうと思ったら、家を借りている人だった

2つ目は、地中に深く埋まっている杭と同じ位置に、地上面に境界標を設置すると隣の人から位置が違うと言われる

3つ目は、測量現場で他の業者とのせめぎ合い

4つ目は、駐車違反で近隣トラブル

5つ目は、境界確定後にブロック等を解体したら古い杭が出てくる

以上、参考にしていただければ幸いです。

今回も、ご覧いただきありがとうございます(^-^)/